「ロスタイム」
鏡味富美子 (かがみ ふみこ)
作
岡崎市出身。現在、名古屋市南区在住の作家。シナリオ教室で学びなが5作品発表。
地元の歴史劇『みどりの唄』に参加したことをきっかけに劇団名芸との交流が始まる。これまでに上演された主な作品は、『ロスタイム』「ぶうちゃんの羽根』『夜叉ヶ池』『竹取物語』『陪音2006』など。尚、本作品『ロスタイム』改作版は再来年、東京の劇団骸よって上演予定.今後全リ演の仲間にも作品を読んでいただけると幸いです。 本作品は2007年10月26-28日劇団名芸で公演。 あらすじ:死を迎えた健三に与えられたロスタイムは50時間。痴呆でさまよう妻ユウや息子の研一、二人の娘 浩美とりえに何を伝えようとするのでしょうか。あの世からの使者のすすめで、26歳の姿にもどり、ケンと名乗って我が家を訪れますが…。いろいろな混乱を経て、ほんとの別離がやってきます。 |
「佐山家の惜春」
栗木英章 (くりき・ひであき:劇団名芸)作
戦争は人の心に残る。青春の傷跡として残る。演劇が描くのはその心を持ち続ける"人間"であり、それと戦う"人間"であり、"人間"として生きようとする"人間"である。 佐山道夫は旧制中学校の国語の教師だった。昭和21年。教え子を戦場に送り出した佐山は、生きるハリを失っている。文子と絵美、二人の娘の多感で、まばゆいはずだった青春も恋愛も、戦争が壊していった。佐山家の人々の心に深く刻まれた傷跡を見つめながら、葛藤し、また新しい時代へと希望をつなぐ・・・。 終戦直後の歌謡曲のメロディーを背景に、人間の内側から戦争をえぐり出し、今の時代に語り継ぐ優れた作品です。 |
「水仙」
柴野千栄雄 (しばの・ちえお)作
「劇団たけぶえ」がオランダのユトレヒトで開かれた「国際アマチュアフェスティバル」に参加するために書かれた作品。郷土の越前海岸に群生する”水仙”の、その渡来にまつわる「伝説」と、能の「求塚(もとめづか)」を下敷きにしている。オランダでの公演の後、作品がアマチュア演劇綜合雑誌「アマチュア演劇」(87年11月号)に掲載された。ギリシャ悲劇を想わせる作品∞この作品に出合えた幸運に感謝したい≠ニいった海外での論評がある。カナダ・リバプール国際演劇祭・最優秀特別作品賞受賞。 |